【秋の奈良、紅葉の気配と季節の静けさ。五重塔は改装中でも、街はちゃんと秋の色。】
- Ritz PUB
- 11月13日
- 読了時間: 3分

11月に入り、奈良の街が一気に“秋らしい顔”になってきました。
夏の暑さを忘れたかのように空気が澄んで、
紅葉が少しずつ、でも確実に進んでいます。
奈良公園を歩くと、
風に揺れる木々の色が日に日に変わっていくのがわかります。
まだ全体が真っ赤というほどではないけれど、
“秋が本気を出し始めたな”という雰囲気が漂いはじめたところ。
猿沢池に立つと、水面に映り込む紅葉と空のグラデーションが
毎日少しずつ違って見えて、
ほんまに飽きへん景色やなと思います。
雲の流れや日差しの角度だけで、全然違う表情になるんですよね。
東大寺や春日大社の参道も、秋の空気をしっかり感じられます。
一歩歩くごとに湿度も風も変わっていくような、
“秋の深さ”を体で感じる道。
朝の冷たい空気の中を歩くのもいいし、
夕暮れのやわらかい光の中で神社の鳥居を見るのも、また良い。
そして興福寺の五重塔。
いまは改装中で、いつもの景色とは違う姿になっています。
塔の形が見えないのは少し寂しいけれど、
工事中ならではの「今しか見られない奈良」でもある。
紅葉が進む周辺と、囲われた塔の対比が逆に面白かったりもします。
秋の奈良はイベントも多くて、
その中でも毎年恒例の「鹿の角きり」はやっぱり特別。
観光としてだけじゃなく、
奈良と鹿がどう共存してきたかを知るきっかけにもなる行事です。
奈良公園を歩いていると、角を切られた鹿たちが
どこか穏やかに歩いていて、
この街の季節の移り変わりを感じさせます。
こうして書いているだけでも、
「奈良って、やっぱり秋がいちばん風景が豊かやなぁ」
とつくづく思います。
さて、PUBLIC HOUSE Ritzもいつもどおり。
慌ただしくなく、ちょうどいい静けさの中で営業しています。
観光ピークが一段落したこの時期は、
店の中にも“秋のゆったりした空気”が流れています。
スパイスの香りがふわっと漂ったり、
窓の外の光が秋色だったり、
BGMがゆっくり聞こえる季節。
タコスもハニーマスタードチキンも、
にぎやかな夏とはまた違う“しみる味”になるから面白い。
観光帰りに寄ってくれる方もいれば、
「ちょっとあたたまりたい」と言って入ってくる人も多い。
そんな秋の時間が好きで、
この季節は店に立っていてもどこか落ち着きます。
紅葉がピークを迎えるのは、もうすぐ。
“奈良の秋”が本格的に色づいていくこの期間、
ぜひ街を歩いて、空気を味わって、
その途中でふらっと寄ってもらえたら嬉しいです。
奈良の秋は、本当にゆっくり心に染みてくる季節です

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